電車が止まった朝
本当は朝から小金井公園へ出かけるつもりだった。
まだ体調が完全には戻っておらず、7時前に起きたのち、気づけば8時から10時半まで再び寝てしまっていた。
なんとか起き上がり、準備を整えて娘と2人で出発。
私の中で、小金井公園といえば「そり」だ。
そりができる公園は限られているし、できても朝に整理券がすぐに配布終了なんて公園もある。
小金井公園は、10〜16時まで自由に滑れる。
そのため、家からそりを持っていくこととなるのだ。
なんとか自転車に娘と荷物とそりを乗せて出発。
駅までたどり着いたものの、今度は電車が止まっていた…。
中央線は昨日の夜も止まったのにまたか。
原因は、電線に何かが引っかかったらしい。
すでに50分止まっていて、再開予定もまだ30分以上先とのこと。
娘に説明すると、ベンチで静かに座って待っていた。
ぐずることもなく、ただ待っている(あめは舐めている)。
こんなふうに落ち着いていられるようになったんだな、とふと感じた。
娘のがっかり顔と諦め
どうにか東小金井駅までたどり着いた。
お昼ごはんを探したが、めぼしいお店が見つからない。
「マクドナルドくらいしかないな・・でも昨日も行ったしな。」
「マック!いく!!ハッピーセットにする!!」
急にテンションが上がる。
狙いはハッピーセットについてくるおもちゃだ。
今はリカちゃん人形がもらえる。
昨日とは違う人形が欲しいようだ。
注文した商品が準備できたとわかると、娘はソワソワ。
「いま、あけてもいい?たぶん、さわったかんじ、きのうのとおなじかも。でもやっぱりちがうやつかな」
開けてみて中身を確かめると、・・昨日と同じリカちゃんだった。
「あ〜おなじやつだ・・。」
見るからにがっかりしたような、こちらまで残念の思いが強くなるなんとも言えない表情。
「まあ、仕方ないね。中身選べないし。双子だったんじゃないの?」
「ちがうちがう。でもしょうがないか。」
娘の中で、色んな設定があったようだが、諦めはついたらしい。
優しいおばちゃんとの出会い
ベビーカーの頃は、公園まで歩いていったことがあったが、娘も歩きで今日は荷物も多いのでバスで向かうことに。
しかし、公園までのバス路線が分からず、停車中のバスの運転手さんに「小金井公園に行きますか?」と聞いてみた。
「直接は行かないよ」と、あっさりした返事。なんか冷たく嫌な感じ。
けれど、そのとき、近くにいた乗客のおばちゃんが「このバス、近くまで行くわよ」と教えてくれた。
降車のタイミングでも「次よ!」と声をかけてくれ、降りた後も道案内をしてくれ、さらには自分が住んでいる家の場所まで説明してくれる。
「公園、楽しんで来てね!」
親切なおばちゃん、ありがとう。
こういう出会いがあるから、外に出るのも悪くないと思える。
(つづく)